必然性
あまり好きではないのですが、ヘビィメタルというジャンルがあります。あるいは大好きなパンク・ハードコア、ノイズ、いわゆるロックというカテゴリーの音楽を演奏する人にはかつて必然性があったように思いますし、また必然性を求められた時代があったように思います。それでなければ現実感のない音楽でした。結果的に、人の人生を変えるような力を音楽は持ちえていたように思います。
ひるがえって、今はすべてがバラバラなピースに分解されて、意味を失った継ぎはぎの音になって単なる組み合わせによって音楽が成立しているように感じます。あるジャンルを演奏するに、必然性がもとめられなくなりました。
物語を失ったものには人を突き動かす力はないのです。もちろん、音を伝える媒体や電子楽器の進化もあります。ですが、それは時代というものの結果だと思います。
バラバラに分解されて継ぎはぎになった音楽に必然性を感じさせるのは、ヒップホップ(ラップ)だけです。最近はラップがリアルに感じます。
あらゆる表現には物語を、魂を求めてしまいます。古いといえばその通りですが、魂はなくなりません。
とにかくKOK 2017、いろいろあったけど興奮しました。
なぜヒップホップは感謝するのか
囚人
我々は、すべて囚われ人ということでしょうか。
『思想というものは、特別なものではなくて、当たり前のようにある空気のようなものを、概念化したもの』というのは、佐藤優さんと魚住昭さんの共著の出発点であったような気がします。本が見つからないので正確ではないけれど。
ナショナリズムという迷宮 ラスプーチンかく語りき (朝日文庫)
- 作者: 佐藤優,魚住昭
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2010/01/08
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工業化以前の伝統的な家族構造によって、近代以降の各社会のイデオロギーを説明できる。
問題は英国ではない、EUなのだ 21世紀の新・国家論 (文春新書)
- 作者: エマニュエル・トッド,堀茂樹
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
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洗練された週末には寂しさを感じるけれど
まったく知らなかったけど、ふとしたきっかけで聴いて驚いた。ともて洗練されたロックバンドだけど、何か新しさがある。
古典的だけど、しっかり「今」を感じるのは、リズム隊が若返ったアシッドマザーテンプル宗家に似ている。ネクストジェネレーション、素晴らしいです。
炎
第二作目をアマゾンビデオで見た。有料作品だったけど大満足。
ちょっと暗くて猟奇的だけれど、なんだか青春期の刹那感もあいまって、重厚な深い世界観を作り上げている。
おすすめ。
連
これは・・・・、何で?
知っているつもりだった、阿波踊り。
ワールドミュージック好きからクラブ系まで幅広い支持を集める理由がわかる。太鼓の音が地響きのように迫る。上滑りする電子音ではなく心の底に迫る。
ロックバンド的な録音で新たな聴き方を提示してくれる。
録音の久保田真琴、さすがです。
今年一番の傑作。ジャケの写真も秀逸。