無題

前作から速いペースで発表された新作「星も知らない」、素晴らしい。奇跡的な作品で感動した。

忘れたいのに思い出せない一瞬が封じ込められていた1st以降、無垢と音楽性の間の綱渡り状態からネクストレベルへ至ったように感じる。

「宇宙まで飛んでいけ~」というワイルドマンフィッシャーの言葉を捧げたい。

 

星も知らない

星も知らない

 

 

本との対話

前にも書いたけれど、本を読む本が好きだ。特に、著者が本との真剣な対話をしている本が。

群ようこさんの著書はほぼ初めて読んだ。難波のブックオフで買った。群ようこさんは、椎名誠著「本の雑誌血風録」で読んだ知識しかなくて少し軽い方かと思っていた。

本との真摯な対話をしていてとても心にしみた。解説に簡潔にまとめられているように、多くが自由と孤独についてだ。

何かに押し潰されれそうになっている自分には励みになった。

 

本取り虫 (ちくま文庫)

本取り虫 (ちくま文庫)

 

  

本の雑誌血風録 (新潮文庫)

本の雑誌血風録 (新潮文庫)

 

 須賀敦子さんの「コルシア書店の仲間たち」にも本との真摯な対話があった。

 

コルシア書店の仲間たち (文春文庫)

コルシア書店の仲間たち (文春文庫)

 

 過去の著者との対話は真に「他者」との対話かもしれない。

 

「他者」の倫理学  -レヴィナス、親鸞、そして宇野弘蔵を読む

「他者」の倫理学 -レヴィナス、親鸞、そして宇野弘蔵を読む

 

 

 

必然性

あまり好きではないのですが、ヘビィメタルというジャンルがあります。あるいは大好きなパンク・ハードコア、ノイズ、いわゆるロックというカテゴリーの音楽を演奏する人にはかつて必然性があったように思いますし、また必然性を求められた時代があったように思います。それでなければ現実感のない音楽でした。結果的に、人の人生を変えるような力を音楽は持ちえていたように思います。

ひるがえって、今はすべてがバラバラなピースに分解されて、意味を失った継ぎはぎの音になって単なる組み合わせによって音楽が成立しているように感じます。あるジャンルを演奏するに、必然性がもとめられなくなりました。

物語を失ったものには人を突き動かす力はないのです。もちろん、音を伝える媒体や電子楽器の進化もあります。ですが、それは時代というものの結果だと思います。

バラバラに分解されて継ぎはぎになった音楽に必然性を感じさせるのは、ヒップホップ(ラップ)だけです。最近はラップがリアルに感じます。

あらゆる表現には物語を、魂を求めてしまいます。古いといえばその通りですが、魂はなくなりません。

 

 

N.E.N

N.E.N

 

 

四畳半

四畳半

 

 とにかくKOK 2017、いろいろあったけど興奮しました。

なぜヒップホップは感謝するのか

ずっと疑問だった。なぜ、ヒップホップは他者に感謝するのか。

Apple musicを使い始めて疑問が突如氷解した。莫大なアーカイブ。もはやレコード漁りも不要。検索ワードを打ち込むだけで、であらゆる音楽が手に入る。

ヒップホップの核はサンプリング。つまり他人の創造物を使いまわす。そりゃ、感謝もするよ。だって、自分でゼロから作り上げないんだもの。

もうひとつ。「クルー」はどうか?特に最近の「クルー」。昔の「クルー」はバンドの別名だった。

最近の「クルー」は、ゆとり教育の成果だと思う。そんな作業仮説をとっている。

なんてね。

 

Good Morning

Good Morning