それは夢多き黄金の日々

15年くらい前に買って未開封だったCDを2018年のお正月に連続して鑑賞しています。ああ、あれは夢の多い黄金の日々だった、と感傷的な気分になりました。

労働力に組み込まれる前は、世界は可能性に満ちていました。楽器の使わない音楽というだけで胸が躍り夢中でCDを買っていました。

 未開拓地を侵食しながら、その価値を維持するのは資本も音楽も同じなのでしょうか。千年大国や浄土の到来を待っています。2018年も。

Vol. 1-in Streams

Vol. 1-in Streams

 

 

捨てること集めること

今まで自分は何をしていたのだろうか?世間並みのことは何一つしていない。自分を振り返るとあまりに恐ろしいので、とりあえず積み重なったものを捨てていくことにしました。何かへの執着を断てば、充実した心が現れることを期待して。

一念発起し、まず紙のものをスキャンして捨てることを決意。評判の良いスキャンスナップと裁断機を年末に入手して自炊にチャレンジしました。

 

富士通 ScanSnap iX500 (A4/両面)

富士通 ScanSnap iX500 (A4/両面)

 

 

DURODEX 自炊裁断機 ブラック 200DX

DURODEX 自炊裁断機 ブラック 200DX

 

 びっくりです。あまりにサクサク裁断できて、スムーズにスキャンが完了するではないですか!そのままドロップボックスに保存。雑誌から始まり、文庫本、単行本、ノート、名刺までスキャンしまくりました。名刺はエバーノートに連携です。

あまり期待はしていなかったけれど仕事もはかどりそうです。仕事は調査が多いのだけれど、過去の資料を改めて見直したり、紙の束ではつかみ切れなかったポイントを見つけたり。

なんと爽快なことよ!

もうモノはいらないかも。心が欲しい。

 

静寂の香り

2018年

初音源は、Elodie "香る光"。短絡的ですが、ECMを思い出しました。続いて、

Terje Rypdal "After the Rain"と、

TERJE RYPDAL/AFTER T

TERJE RYPDAL/AFTER T

 

 Evan Parker Electro-Acoustic Ensemble "Toward The Margins"を鑑賞しました。

Toward The Margins

Toward The Margins

 

今、アマゾンを検索して驚きましたが両方ともディスクでは買えないのですね。MP3もいいですが、なんだか残念です。フィジカルの向こう側には魂があるような気がするのです。 

 

初小説は、ディケンズ「大いなる遺産」を。2017年の積み残しでしたが無事読了しました。後半の怒涛の展開に感動しました。なんだか残された時間も考えて古典を読んでいきたいと思っています。

 

大いなる遺産 上 (河出文庫)

大いなる遺産 上 (河出文庫)

 

  

大いなる遺産 下 (河出文庫)

大いなる遺産 下 (河出文庫)

 

 

相変わらずです。

今年は、より積極的にブログでアウトプットを出していきたい。

よろしくお願いいたします。

ラグナロク

「ソー・バトルロイヤル」を初日・最終回で鑑賞しました。深夜の映画館の雰囲気はとても楽しいですね。

 でも、近所の映画館はどうして吹き替えだけの公開?、どうして「ラグナロク」ではなく「バトルロイヤル」と改題?と疑問は多いです。

まさかギャグタッチの映画だから、低年齢層向けを演出したのでしょうか。あまりお客さんをバカにしていると、ほんとうに全体のレベルが下がってマーケットが縮小する危険性をもう一度考えてほしいですね。

内容は、コメディータッチですがかなり衝撃的です。大切にしていたもの、人、場所、肉体のすべてを破壊され、あるいは自ら捨てたソー。神にも試練があり、そんな彼らも捨てないと辿り着けない境地があることを教えてくれました。

70%がアドリブで撮影されたとも聞きます。傑作です。

 

 

 

 

 

 

精神の安定のために音で絵を描く。

ある時期までドローンが苦手でした。今でも同じ周波数で鳴り続けているドローンは正直苦手です。

理由はよく分かりません。音楽を聴くという行為自体が、無意識のうちに時間的な変化を前提として期待しているのでしょうか。

いやいや、そんな高尚なものではなくて「ずっと同じ」ということで「収録時間分の労働しろよ!」と思ってしまっているのかもしれません。ラップトップ系の演者のライブを見ると、ついそう思ってしまいます。もちろんある種のノイズも、歪系のエフェクターをアンプにつないでつまみいじっているだけじゃん!と(心の中で)思ってしまいます。

そんな賃金労働者の自分でも、Andrew Chalkの音楽は大切に思える何かが横溢していると感じています。音の絵画といいますか、筆使いがドローンの流れに思えて、なんだかライブドローイングに立ち会っているように感じます。

英国の風景画の伝統からの影響、あるいは類似性を指摘する批評家もいます。

近年、ますます出版物の装丁が凝っているのに比例して、音のほうも流れを増しているのもそのせいかもしれません。

 

Vieux Silence

Vieux Silence

 

 

 

Yang

Yang

 

 

Over the Edges

Over the Edges